先日、サンケイスポーツのブログにバイクの高速道路の事故について書かれていました。
東京都内の首都高速で28日午前2時20分ごろ、千代田区神田紺屋町の1号上野線でバイクが側壁に衝突する単独事故があり、ライダーははずみで側壁を乗り越え、約20メートル下の国道4号に転落して死亡。
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高速道路のバイク事故
自動二輪の高速道路での事故がよく話題になり、大型自動二輪は危険な乗り物の代名詞として扱われていますが、高速道路での安全走行について少し考えてみる事にしました。
首都高でバイク転落
首都高からの人の転落事故は年間数件は発生していて、大半がバイクの事故だそうです。(高速隊)
2012年2月には料理研究家のケンタロウさんも、首都高速道路4号線下りの外苑出口付近で乗っていたオートバイが側壁に接触して投げ出され、6メートル下に転落し、頭と足を骨折する重傷を負ってしまいました。
首都高は半世紀も前に作られたもので、現代の高性能なクルマやバイクがハイスピードで走れる設計にはなっていません。
また、合流点のコーナーは視界を良くする為に、側壁の高さはおおむね90センチ~1メートルとし、制限速度は60km/hとされています。
外壁の高さを高くすれば良いのではと言う意見もありますが、もともと、首都高のコーナーは見通しが悪い所が数多くあるので、根本的な対応が求められると思います。
高速道路のバイク事故の傾向
NMCA 日本二輪車協会が平成23年中及び平成24年7月末までに、高速道路で発生した自動二輪車の交通事故を分析し事故の傾向をさぐりました。
- 約7割が単独事故
- 40〜50代が約半数
- 男性ライダーが大半
- 6割以上が免許取得10年以上のベテランライダー
- 平成18年頃を境に、20代よりも40〜50代の事故が増えた
- 法令違反は、ハンドル操作不適、前方不注視、安全速度・速度超過
- 排気量では、751cc以上が約半数
- タイプ別では、ネイキッド、アメリカン、スポーツの順
やはり、大型バイクの事故が多いようです。
また男性ライダーが大半と言う事ですが、バイクに乗っている女性は少ないので、男性ライダーが多いのは仕方がないのではないでしょうか。
タイプ別では速度が一番出るスポーツタイプが多そうな気がしますが、ネイキットが一番おおいのは、ネイキットが一番流通していると言う事なのでしょうか。
大型バイクで高速道路はキケンなのか
私が1990年頃に乗っていた大型バイクはイギリス仕様のCBR1000Fでした。
そもそも欧米で200キロ以上の巡行を想定して作られていたバイクなので、100キロ走行を人間の歩行で例えれば牛歩のような感じてした。
高速道路で少々飛ばしている車と巡行しても、必要以上に気を使わず安心して走れましたし、雨の日でも安定して走っていました。
排気量は小さい方が安全なのか
今私が乗っているバイクはセローと言う250CCのオフロード車です。
セローは時速80キロぐらいまでが楽しく走れるスピードで、横風や斜め向かいから風を受けて100キロぐらい出すと、ハンドルがぶれて怖いです。
また、100キロ巡行はエンジンの音もうるさく、結構ストレスがありそうで、毎日これを続けていたら壊れちゃうんだろうなって気がします。
こんなバイクですから高速道路で100キロ以上の巡行の流れにはなかなか乗れず、長い坂道では気がついたら90キロぐらいにスピードが落ちていて、けっこう後方からあおられていないかと、バックミラーで背後の車に気を使っています。
また、オフロード車のタイヤはオンロードよりブロックが大きく、設置面積が若干少ないので、雨が降ったらスリップしないかとか気を使うのでオンロードより数倍は疲れます。
これって、車の流れに十分について行けないバイクの方が危なくて、大型自動二輪が危険と言う訳では無い気がします。
本当に危険なのはバイクの大きさでは無いハズ
大型自動二輪で250キロ巡行で設計されているようなバイクが100キロで巡行すれば40%の能力しか出していない事になります。
(実際の能力曲線は階乗的な曲線になると思うので40%以下だと思います。)
自動二輪で120キロMAXのようなバイクで100キロ走行は83%の能力で走っている事になります。
40%の能力しか出していないバイクはいろんな意味で余裕があるので、かなり安全だと思われます。
大型自動二輪だろうが、普通自動二輪だろうが、あっと言う間に150キロ以上のスピードが出てしまうようなバイクに乗っていて、心のコントロールを忘れてアクセルを開け過ぎてしまう。
スピードの魔力に引きずられてしまいオーバーランしてしまう。
周りの状況が判断できない。
そんな人が、事故にあってしまいます。
どれほどのスピードが出過ぎなのかは、その人の経験値で違って来るとは思いますが、スピードが出るほど回りの状況判断は難しくなって行き、気が付いた時はいろんな事がコントロール不能になって事故になってしまうのは確かだと思います。
高速道路での安全なバイクの走り方
モータージャーナリストの柏秀樹さんは高速道路での安全なバイクの走り方として、こんなアドバイスを上げています。
- 車の真後ろは走行しない。車が障害物を踏んだ時にそのまま突っ込んでしまう。
- トラックの積み荷が崩れる事を想定し車間距離を置く
- トラックの前を走らない。重いトラックは急には止まれないので、バイクがコケた時に踏まれてしまう可能性が高い
- レーン変更のウインカーは早めに出し、ゆっくりと車線変更する。車線変更が終わった後でもすぐにウインカーを消さない。
- 渋滞で車が停止している時に渋滞末尾にそのまま並ぶのは危険。一度、クルマの脇を通って50m以上進んでからクルマの渋滞に並ぶなら安全性は確保され違反にはならない。
詳しくはこちらからどうぞ。
http://www.jmpsa.or.jp/joy/enjoy/riding/ridinglesson_04.html
高速道路道路のコーナーリング、過度に攻めて自滅、高速道路から転落はほとんど助かりません。
リターンライダーとして、昔と今の反射神経の違い、体力の違いを良く自分に言い聞かせて無理しないように走って行きたいと思います。
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