ホンダが2015年7月13日(月)より受付を開始したRC213V‐S
エントリーを行い個別に商談しオーダーを確定していくそうです。
値段はおよそ2200万円
このマシン、2013年と2014年のFIMロードレース世界選手権(MotoGP)で2連覇したサーキット用のバイク「RC213V」の仕様を一部変更して、公道での走行を可能にしたマシンです。
ホンダは1年間、1日に1台のペースでこのモンスターバイクの生産していく予定です。
このバイク、公道を乗る為の保安部品が付いた形での販売で、レースに出場する時はスポーツキットを組込みます。
まずは公道を乗れる日本仕様ではエンジンは999cc では最高出力は70ps。
他社のリッターバイクはYAMAHA YZF R1 が200ps、スズキの隼が197psなので、いくらなんでも70psは落としすぎじゃない?と思ってしまいます。
RC213V‐Sにスポーツキットを装着すると215ps以上まで上がります。
YAMAHA YZF R1とHONDA RC213V‐Sを比較してみましょう。
車種 | 最高出力 | 値段 |
R1 | 200ps | 230万 |
RC213V | 215ps | 2200万円 |
馬力の出力差が15psで価格がおよそ10倍!!
当然、バイクは馬力だけの比較なんかできないし、使っている部品も違うのも解かりますが、R1だってそれなりの部品を使っているだろうし、R1も最新のテクノロジーを投入しているのだから、この価格10倍の差は何なんだろうと考えて見ました。
ここからは、管理人セバの勝手な憶測です。
以下に書いた事は責任を持ちませんし、保証もしません。
ワークス(オートバイメーカーのレーシングチーム)のレーシングマシンを売るとしたらいくら?とよく話題になります。
6000万とか1億とか言う話がありますが、実際の所、いくらか値段はわからないと言われます。
理由を元レーサーの方から聞きました。
ワークスはマシン毎に、「路面温度、気温、路面の状態、スプロケット前の丁数とスプロケット後の丁数の組み合わせ、キャブのジェットニードルの太さ」などを基本としてデータ取りを行います。
これらの組み合わせを元に各サーキットの第1コーナーのタイム、第2コーナーのタイム、第3コーナーのタイムとすべてのコーナーの個別タイムを計測していきます。
ですので、データは「路面温度×気温×路面の状態×スプロケット前の丁数×スプロケット後の丁数×キャブのジェットニードルの太さの組み合わせ×コーナー毎のタイム」であり膨大な数となります。
レースの予選や決勝では、その日の天候・気温・路面温度・天気を考え、戦略を練り、膨大な数のデータのどの組み合わせを使うかを選び、セッティングを出して行きます。
ワークスのレーシングマシンを売ると言う事は、これらのデータもすべて付けて売ると言う事になり実際の所、データの値段の付けようが無いので、6000万円だったり1億円だったりと言う事だそうです。
さて、RC213Vは2013年と2014年のFIMロードレース世界選手権で2連覇していますし、ワークスはこれらのデータを当然持っているでしょう。
RC213V‐Sは商談の時に面接を行うそうですが、レースで使う時のデータの利用方法とセッティングの出し方などについても一緒に販売なら、2200万円も納得できそうな気がします。
普通の人が趣味で買うバイクでは無いんでしょうね!!
スポーツキットの内容
- ECU
- フロントラムダクト
- エキゾーストマフラー
- AIジョイントカバーセット
- スパークプラグ
- ロードセル式クイックシフター
- 逆チェンジシフトドラム
- データロガーセット
- リアリンクコネクティングロッド
- フロントブレーキパッド
- フロントブレーキレバーリモコン
- サーモスタット
- スプロケットセット
- CFRP製クラッチガード
- フロントカウルアンダーカバー
- フロントウィンカー穴埋めプラグ
- シートバックラバー
- ロアカウルドレーンキャップ
- 配線キット
- 前後メンテナンススタンド
- インドア車両カバー